works

いずれは死ぬ身

柴田元幸 編訳

スチュアート・ダイベック、ウィリアム・バロウズ、ジェーン・ガーダム、ブリーズ・D'J・パンケーク、トム・ジョーンズ、ケン・スミス、クレア・ボイラン、シコーリャック、トバイアス・ウルフ、ウィリアム・トレヴァー、エレン・カリー、ポール・オースター、メルヴィン・ジュールズ・ビュキート、ベン・カッチャー、アルフ・マクロフラン、リック・バス、アンドルー・ショーン・グリア

河出書房新社

2009

いずれは死ぬ身 カバー

book, 2009/06

編訳の柴田元幸さんが、現代の英語で書かれた短編小説を自由に選んで訳すという連載を雑誌『エスクァイヤ 日本版』でされていた時の中から数編と、他に単発で翻訳・掲載していたものを集めたアンソロジーです。表題になっているのはトバイアス・ウルフの短編からですが、全体を通低するテーマとして相応しいということで選ばれているそうです。中にはチャールズ・シュルフの『ピーナッツ』とカフカの『変身』を合体させたコメディー漫画もあったりします。

装画はクサナギシンペイさんにお願いしました。もう十年くらい前になるでしょうか? クサナギさんがチョイスの大賞を取って、ドーンと登場した時からいつかは一緒に仕事がしたいと思っていたのですが、この仕事でそれが叶いました。

いずれは死ぬ身 カバー+オビ

カバーの紙はヴァンヌーボ F-FS。印刷はプロセス4色印刷ですが、原画にある絵の具の発色を再現したくてY版だけ蛍光イエローにしています。

最近のクサナギさんには「遠近感というのをどうコントロールするか」みたいなのがあるような気がしているのですが、これもそういう感じですね。短編集で、しかもいろんな作家が入っているとなると装画も難しくなってくるのですが、アンソロジーとしてのテーマとクサナギさんの扱っているテーマをうまく“雰囲気”で繋ぐことができた好例だと思います。

いずれは死ぬ身 表紙

あとデザイナーがやることは、その繋ぎの部分を間違えずに装幀として転化させればいい。ということだけなのではないかと。

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