マクスウィーニーズ社 編
ミシェル・カン 監修
スパイク・ジョーンズ、デイヴ・エガーズ 序文
スパイク・ジョーンズ、デイヴ・エガーズ 脚本
モーリス・センダック 原作
安原和見 訳
河出書房新社
2010
book, 2010/06
スパイク・ジョーンズがいかにしてモーリス・センダックの「かいじゅうたち」を映像化していったのかが分かるメイキングブック。
以前、「E.T.」のメイキングブックを担当したこともあるんですが、まぁあちらのメイキングブックはちょっと日本では考えられないくらいのマニアックさで、これでもかって言うくらい細かい説明と解説に加え、本そのものの構成も見事すぎて、一体誰がこれを読むんだ? と思いたくなるくらいのものです。
ただ、需要が全くないところでやっているとは思えないので、アメリカの映画業界の層の厚さを表しているんでしょうね。
個人的にスパイク・ジョーンズという人の中にあるユーモアと表裏一体になった、残酷さというか残虐性が怖くて引いてしまうところがあるのですが、この映画に関しては傑作だと思います。
スパイクの残酷さと子供の世界が見事に融合した作品だと思います。あんまりヒットしなかったようですが、いまからでも遅くないのでDVDで観ることをおすすめします。あと、脚本で参加したデイヴ・エガーズも今後要注目です。