アーロン・T・ベック
井上和臣 監訳
金剛出版
2021
book, 2021/05
人間の脳が把握する外界には「自然環境」と「社会環境」の二種類があり、それぞれに対応する脳の部位だか何かが違うらしく、それぞれの状態の脳に名前がついているそうです。その一つは群れの中(社会環境)で、他の個体との関係に適応するために働く「社会脳」、もう一つが「非社会脳」と呼ばれていて、一人で何かの作業に集中している(自然環境と取り組んでいる)時などがそれにあたるんだそうです。で、ここからが重要なんですが、人間が何もせずにボーッとしている状態を測定すると、「社会脳」の状態だと。人間の脳は「社会脳」が基本。そしてそこでの認知の仕方から他者との関係が良好にもなり、歪みもする。ということで、問題は認知・認識の内容ではなく、どう認知・認識するか、しているか、その姿勢そのものなのだろう。というところに辿り着くわけです。さて、本題。この本は、パートナー間の問題に絞ったものですけど、以上の視点から、完成本が届いたらちゃんと読み直そうと思ってたやつでした。