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翼のある猫

イサベル・ホーフィング 著

野坂悦子、うえだはるみ 訳

佐藤正樹 装画

河出書房新社

2010

翼のある猫カバー

book, 2010/12

オランダ発のファンタジーです。

現代と「ウマイヤ」という別世界を時間旅行をして行き来しながら物語が進んでいきます。

ファンタジーというのは作家が選択したメタファーを使って世界観を構築していくものだと思うのですが、この作品もかつて帝国主義的な植民地大国であったオランダというバックボーンを持つ作者が、セネガルで数年間を過ごすことによって、価値観が大きく変化したという経験が影響しているようです。

ということで、物語も価値観の転換があり、時間と空間も行き来が可能であったりと、全ての要素が入れ替われる、置換し合える可能性を含んだものとして扱われます。

ならばそれを装丁で表現せねばということで、上巻と下巻を使ってやってみました。

上巻のモチーフはヘビの腕輪、下巻のモチーフは時計です。二冊並べると上の写真の通りです。

で、下巻をひっくり返すと。

翼のある猫(上)

上巻の表1と下巻の表4でヘビの腕輪のモチーフが完成します。

そして、上巻の表4と下巻の表1で、時計が。

翼のある猫(下)

オビも使ってテレコテレコです。

翼のある猫オビ

さらに別丁と見返しも使って徹底してみました。

横にあるのは表紙です。これも上下でテレコテレコです。

翼のある猫(上)別丁翼のある猫(下)別丁

最初にカバーに指定していた紙がアラベールのスノーホワイトだったのですが、色校を取ってみると雰囲気が出過ぎてしまい、結局ヴァンヌーボーに変更することに。アラベールは個人的にすごく好きな紙なんですが、たまに刷ってみるとあれ?っていうのがある紙ではあります。

翼のある猫 背

ちなみに背にいる猫はオビの上に座ってます。


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