眞人堂
2010
editorial, 2010/11
この号を作っていたのは、「ガラパゴス」という言葉の呪縛からすこしづつ抜け出そうという意識の出てきたタイミングでした。そこでのキーワードが「プラットフォーム」という概念ということだと思います。
この号から表紙に活字を母型とする文字を意識的に使うようにしています。なぜかというとゴシックはどうしても抽象化してしまう傾向があるように思えるからです。
いま市場に出ている雑誌を数誌見てみるとわかると思いますが、本文はほとんどゴシックです。おそらく書いている人の体温とか意思というものから離れて、情報をフラットに読ませたい、読みたい、ということなんだろうと思います。で、別にそれはそれでいいんですが、これに関してはちょっとそれでは合わなくなってきたということです。
この先どうしていくかは分かりませんが、そういった試行錯誤をうまく取り入れていこうと思っています。