谷山恭子
2012
web, 2012/05
現代美術作家 谷山恭子さんのホーム・ページを担当させていただきました。
実はお話をいただいてから数カ月眠らせてしまいました。理由はアーティストの作品をウェブでどうアーカイブしていくかという課題が難しかったのと、展覧会とプロジェクトとパブリック・アートとワークショップといういろいろある活動のそれぞれを、自分の中でどう位置づけていけばいいのか谷山さん自身にも少し迷いがあったからでした。
これは後者が前者の方法に大きく影響してきます。最終的には後者について、谷山さんの中で作家としての自分に対する「納得」というものが必要になってくるので、慎重に進めようということになりました。
その数カ月の間に「墨東まち見世2011」100日プロジェクト 個展用のチラシのデザインも担当させていただき、その作業を通して谷山さんの作品制作の過程や進捗状況を知ることができたのがよい助けになってくれました。
結論は「それぞれに段階や色をつけずに、すべてをフラットなものとする」ということでした。
アートの定義について加藤周一さんが「作家個人の経験を通して世界を理解しようとする(ある種絶望的な)試み」と(うろ覚えで間違っている箇所もあるかもしれません。「ある種絶望的」とついているのは世界を完全には理解できないからです)書かれていたことがあり、その定義が仮に正しいとすればここで出した結論はあながちハズレではないかもしれません。
ということで、トップページは作品もお知らせも日記も区別なく次々とソートされていく形式をとりました。各記事は作品紹介の場合は写真がメインに、お知らせの場合は文章がメインになるようにレイアウトパターンを用意しています。作品紹介にはコンセプトが併記されますが、読み疲れしないよう一行のワード数を少なめに、行送りは1.7倍で設定しました。行送りは刷り物でもゴシック横組みの場合は1.75倍が読みやすいと言われたりしますが、モニターでもいろいろ試して(もちろん一行のワード数にもよると思いますが)近いところに落ち着きました。
書き遅れましたが、素晴らしい作家さんなので気になった方は是非。www.kyococo.com