最近ビジネス書の棚に人文系の本がよく置かれるようになってきているそうです。この本はそのビジネス書を読むような人から、心理学の専門家予備群の人たちまでをターゲットにできる、ちょっと特殊だけど、いまっぽい内容の本です。 「構 ……
文部科学省と経済産業省が主催で、「原子力ポスターコンクール」を開催してい「た」のですが、それに対抗して、ツィッターを起点に盛りあがってはじまった「脱原発ポスター展」というウェブで国内外からポスターを募集しているサイトに集 ……
レスター・ヤングからなんとデヴィッド・アクセルロッド、マッド・リブまでを網羅して「ウェスト・コースト・ジャズ(ミュージック)」をとらえ直そうという中山康樹さんの意欲作です。面白いです。 ウェスト・コースト・ジャズというと ……
紙とデジタルで同時出版をしたちょっと変わったフランスのBD(ベーデー)です。ズームと反射、反射とズームを繰り返しながら3秒という時間に起こる事件を切り取るというアイデアが素晴らしい作品です。 フランスは日本とはまた違った ……
現代美術作家 谷山恭子さんのホーム・ページを担当させていただきました。 実はお話をいただいてから数カ月眠らせてしまいました。理由はアーティストの作品をウェブでどうアーカイブしていくかという課題が難しかったのと、展覧会とプ ……
フォトグラファーの回里純子さんが中心になって活動されているタカラモノ123というプロジェクトが、そのプロジェクトの延長で企画された「石巻に東京の子供たちが描いた絵を使ったカレンダーを届ける」というプロジェクトでデザインを ……
現代美術作家 谷山恭子さんの「墨東まち見世2011」100日プロジェクト個展用のチラシをデザインさせていただきました。 GPSで緯度経度を計測すると小数点のない切りのいい地点というのがあって、そういう地点というのはもちろ ……
もう10年も前の仕事ですけど、最近立て続けに面白いことが起きたので、記事を書いてみることにしました。 数カ月前、たまたま入った本屋さんでこの本が他の関連本と特集という形で面出しされているのを見かけました。手に取ってみると ……
説明不要でしょうか。ドストエフスキーの『罪と罰』です。ロシア構成主義「風」です。細かい話をはじめると、ドストエフスキーがこの『罪と罰』を書いた後年(40〜50年くらい後)にロシア構成主義が…
編訳の柴田元幸さんが、現代の英語で書かれた短編小説を自由に選んで訳すという連載を雑誌『エスクァイヤ 日本版』でされていた時の中から数編と、他に単発で翻訳・掲載していたものを集めたアンソロジーです。表題になっているのは…
アライバルのショーン・タンによる今度はテキストありの絵本です。全部で14のショート・ストーリーがあり、しかもその一つひとつの画風がすべて違っているという凝りようです。そしてあるんです。テキストが。手描きもいっぱい…
ちょっと唐突なようですが、建礼門院右京大夫(けんれいもんいんのうきょうのだいぶ)という平安時代末期から鎌倉時代初期に生きた歌人がこんな歌を詠んでいます。
「月をこそながめなれしか
星の夜の深きあはれを今宵知りぬる」
要約すると「月を眺めるのはこれまでも慣れていたけど、星の夜の深い『あはれ』というものを今夜はじめて知った」ということです。
実は和歌には星の歌っていうのはほとんどないんですが、この歌はその例外のひとつです。
「に」で日本語は抽象的な概念をほとんど漢字に負っていると書きました。ちょっと予定を変更して、これが一体どういうことなのかを具体的な例を挙げながらみていきましょう。
漢字が日本に輸入された当時の日本には文字はなかったようです。少なくとも漢字ほど体系的な文字はなかったようです。しかし、口語でされる日本語というのはもちろん…
とりあえず歴史をなぞるところからはじめることにしましょう。日本語にはご存知のように漢字、平仮名、片仮名という3種類の文字があります。それらの文字はすべて漢字から派生していて、そもそもその漢字は中国から仏教とともに日本に入ってきたとされています。教典とそれから寺院などの建築技術習得のために文字を取り入れた…
リニューアルする前のHPで一時期、歴史を辿りながら日本語の特徴や性質を勉強しなおすことで、そこから日本人独自のもののとらえ方や考え方が見えてくるんじゃないかという、意欲だけはありながら結局放置状態になっていたトライアルがありました。放置状態になってしまったのは…
ANAの機内誌「翼の王国」に連載している短編とエッセイをまとめたものです。森本さんの写真がいいですねぇ。この写真の色を再現するのにプロセスの4色では無理でした。そこで…
この号から毎号の本文レイアウトにも深く関われるようにさせてもらいました。そして、この号を制作中に大きな出来事がありました。「3.11」です。
まさにソーシャルメディアがしっかりと機能する…
ストレンジ・フィクション・シリーズの三冊目です。前二作もでしたが、これもすざまじい物語です。途中まで読んで挫折する人もいるかもしれません。なぜかというと「人類」と「文明」を突きつけられる…
ストレンジ・フィクション・シリーズの第二冊目です。一冊目のエステルハージ博士の事件簿と比べてみて見ると、どういう風にシリーズ感を設定しているかが分かると思います。造本設計については…
これがデビュー作になるイギリス人作家の長編小説。デビュー作で500ページ越。背幅4センチ!
小説は言葉で書かれていて、言葉は概念を作りだす。だからその概念の中だけに存在する世界を小説で…
この号を作っていたのは、「ガラパゴス」という言葉の呪縛からすこしづつ抜け出そうという意識の出てきたタイミングでした。そこでのキーワードが「プラットフォーム」という…
ストレンジ・フィクションというシリーズの第一冊目です。いわゆる「幻の名作・迷作」と言われつつず〜っと邦訳が出なかったものを順次刊行していこうという意欲たっぷりのシリーズで…
日本人ではじめてビートルズの単独会見に成功し、ミュージック・ライフ編集長も務めた星加ルミ子さんの半生記です。戦後日本の洋楽シーンはこの方抜きに語れない…
行動療法の第一人者山上敏子さんが東京大学 大学院 臨床心理学コースの下山研究所というところで行った勉強会の模様を書籍としてまとめたものです。
すべての精神現象を「刺激⇄反応」という枠組…
できることならず〜っと海の中に住んでいたいと嘘でなく言い切る海洋学者さんが書いた本の邦訳です。計6,500時間以上の潜水歴があり、サブタイトルにある通り深度1,000メートルに単独で潜水したことも…
スパイク・ジョーンズがいかにしてモーリス・センダックの「かいじゅうたち」を映像化していったのかが分かるメイキングブック。以前、「E.T.」のメイキングブックを担当したこともあるんですが…
kindle、iPhone、iPad、andoroid、iTMS、amazon、twitter、facebook etc. とデバイスからプラットフォームまで、この1〜2年であっというまに浸透しましたが、そういった大きな流れに…
モーリス・センダックの「かいじゅうたちのいるところ」をスパイク・ジョーンズが映画化するときに共同で脚本を書いていたのがこのデイヴ・エガーズです。しかし、これは映画のノヴェライズではありません…
有楽町のATELIER MUJIで2009年12月11日(金)~12月24日(木)に開催されたイベントのグラフィックを担当させていただきました。
世界中でそれぞれが特別だけど、それぞれが…
地球上で唯一DNAの配列が100%分かっている生物が大腸菌なんだそうです。
ペニシリンも大腸菌を媒介にして製造されており、さらにDNA配列を操作することにより様々な…
国連大学前で週末に開かれている「ファーマーズ・マーケット」で同時開催している本の朝市が「ブックマンズ・マーケット」です。
「晴耕雨読」をキーワードに農業と情報産業を…
三谷幸喜さん脚本のNHK人形劇がはじまるタイミングで、角川文庫の新装版を担当しました。旧版では上・下の二冊だったのですが、新装版で上・中・下の三冊になりました。この三冊になったおかげで…
1970年の作品で、(ほぼ)スラプスティック・クライム・ノベルという感じの作品です。面白いです。ぴったりなのを原子さんが描いてくれました。(ほぼ)ドタバタなので…
2008年から横浜市青葉区美しが丘で開催されているAOBA+ARTという美術展があります。これは2009年のマップ・カタログです。
美しが丘はラドバーン方式と言って、住宅地内の歩行者道路と自動車道路を分けて作ることによって…
WOODSTOCK MUSIC FESTIVALが実はウッドストックで開催されていないのは有名な話ですが、最終的に開催された場所を提供した人の自伝です。
アン・リーが映画化をしたので分かるかと…
角川文庫で出ているフィツジェラルドの著作全5冊です。装画にエドワード・ホッパーの絵を使っています。それぞれを読んでホッパーの絵にあたりながらイメージに合うものを担当の編集者さんと…
南極探検隊に参加したジョージ・ベルデンの書いた日誌をノーマン・ロックという人がサナトリウムの地下室で発見し、それを編集し直して出版した。ということになっている本です。日本でこれが翻訳される…
キアヌ・リーブス主演で『地球が静止する日』というタイトルで映画化された短編も入っているアンソロジーです。映画の方も観ましたが、まぁキアヌ・リーブスにはたまにある、あれ?っていう…
アムネスティー・インターナショナルが世界30カ国で同時刊行した、世界人権宣言の60周年記念の絵本です。世界の28人のアーティストが人権宣言の30条ひとつ一つにあわせて絵を描いています…
トレヴェニアンという方の小説二編です。この方正体不明らしく、おそらくカナダ人だろうという事くらいしか分かってないそうです。しかも、全部で5つのペンネームを使い分けていたそうです。 装画は本村加代子さんにお願いしました。 ……
ナボコフがロシア語で書いた作品です。その後、英語作家に転身して「ロリータ」を書くので、英語圏の人の評価は低かったそうですが、近年になって「最初の傑作」と再評価されているそうです。実は初版が…
シャープペンシルで3年かけて描かれた絵本。ブラティスラヴァ世界絵本原画展という有名な絵本の原画コンペティションで2007年のグランプリを受賞しています。本文はゴシックMB101とかなでネオツデイの小がなをさらに…
利き手の人差し指で自分の額に「Q」を書く方向でその人の性格がわかる。からはじまるイギリスの心理学者の本です。元々プロのマジシャンだった…
単行本の方で第39回造本装幀コンクール展日本書籍出版協会理事長賞(文学・文芸部門)という長い名称の賞を受賞させていただいたガース・ニクスの長編ファンタジーの文庫版です。単行本は分厚い角背でしたが、文庫はそれぞれを上下に分 ……
ノアの箱船をモチーフにした物語で、イギリスの子供達が選ぶウィットブレット・アワードを受賞しています。原文はオックスブリッジの学生が読んでも難解なんだそうですが、子供達には受け入れらたということです。意外とそんなものかもしれません…